保険の差し歯とセラミックは何が違う?寿命・見た目・費用の差を徹底比較


「差し歯が取れてしまったけれど、次は保険とセラミックのどちらにするべき?」「安く済ませたいけれど、すぐに変色するのは嫌だ……」と悩んでいませんか?

前歯や奥歯の差し歯を選ぶ際、最も大きな選択肢となるのが**「保険診療」「自費診療(セラミック等)」**かという点です。単に「安いか高いか」だけでなく、数年後の歯の寿命や、見た目の清潔感、さらには周囲の歯への健康影響まで、実は大きな差があります。

この記事では、保険の差し歯とセラミックの違いを、「寿命・見た目・費用・健康リスク」の4つの視点から徹底比較します。後悔しない選択をするための参考にしてください。


1. 【一覧表】保険の差し歯 vs セラミック 比較まとめ

まずは、主な違いを一覧で確認しましょう。

比較項目保険の差し歯(レジン)セラミック(自費)
見た目最初は白いが次第に黄色く変色する天然の歯のような透明感があり変色しない
耐久性(寿命)約2〜5年(劣化しやすい)約10〜15年以上(適切なお手入れで長持ち)
虫歯リスク汚れがつきやすく、再発しやすい表面が滑らかで汚れがつきにくく、再発しにくい
金属アレルギー金属を使用する場合、リスクあり金属不使用(メタルフリー)が選べる
費用(1本当たり)約3,000円〜1万円程度約5万円〜18万円程度

2. 見た目と変色の違い:数年後に差が出る「清潔感」

「最初はどちらも白いから同じでは?」と思われがちですが、素材の性質が全く異なります。

保険の差し歯:プラスチック素材の限界

保険診療で使われる「レジン(歯科用プラスチック)」は、吸水性があります。そのため、毎日の食事や飲み物(コーヒーやワインなど)の色素が徐々に染み込み、数年で黄色っぽく変色してしまいます。また、表面に細かい傷がつきやすく、徐々に光沢が失われていきます。

セラミック:陶器の輝きを維持

セラミックは、食器と同じ「陶器」の仲間です。表面が非常に硬くて滑らかなため、汚れや色素が沈着しにくく、何年経ってもほとんど変色しません。 天然の歯特有の「透明感」まで再現できるため、隣の歯と見分けがつかないほど自然に仕上がります。


3. 歯の寿命と健康リスク:再治療の回数を左右する

差し歯を選ぶ上で最も重視すべきは、その下の「自分の歯の根っこ」をいかに守れるかです。

二次虫歯(再発)のしやすさ

保険の差し歯は、時間の経過とともに素材が摩耗したり変形したりするため、歯との間に「微細な隙間」ができやすくなります。その隙間から細菌が入り込み、中で虫歯が再発する**「二次カリエス」**のリスクが高いのが難点です。

一方、セラミックは適合精度が非常に高く、歯と密着します。プラーク(歯垢)も付着しにくいため、差し歯の下で虫歯が再発する可能性をぐんと抑えられます。

金属アレルギーと歯茎の黒ずみ

保険の差し歯の多くは、裏打ちに金属を使用しています。この金属が長年かけて唾液で溶け出し、**歯茎が黒ずんで見える(ブラックマージン)**や、金属アレルギーを引き起こす原因になることがあります。セラミックであれば、金属を一切使わない「メタルフリー」の選択が可能で、体への優しさも兼ね備えています。


4. 費用の違い:初期コストか、長期的なコストか

費用面では大きな差がありますが、考え方次第で見え方が変わります。

  • 保険診療: 3割負担の場合、1本当たり数千円〜1万円程度。初期費用を抑えたい場合に適しています。

  • 自費診療(セラミック): 素材により5万円〜18万円程度と高価です。

しかし、保険の差し歯は数年ごとに交換が必要になることが多く、そのたびに自分の歯を削ることになります。何度もやり直しを繰り返すと、最終的には削る歯がなくなって抜歯(インプラントや入れ歯)になるリスクがあります。

一方でセラミックは、初期費用は高いものの、**「再治療の回数を減らし、自分の歯を長持ちさせる」**という点では、非常にコストパフォーマンスが良い選択と言えるでしょう。


5. あなたに最適な差し歯はどっち?

保険の差し歯がおすすめの人

  • 今はとにかく費用を抑えて治療したい

  • 数年ごとの定期的な作り直しを許容できる

  • 奥歯など、あまり見た目に関わらない箇所である

セラミックがおすすめの人

  • 前歯など、見た目の美しさと透明感を大事にしたい

  • 何度も歯科医院に通う手間(再治療)を減らしたい

  • 金属アレルギーの心配がない素材を選びたい

  • 自分の歯の根っこを1日でも長く残したい


まとめ:納得のいく選択で笑顔に自信を

差し歯は、一度入れたらそれでおしまいではありません。その後のケアや素材の選択が、あなたの将来の健康を形作ります。

もし「どっちがいいか決められない」という場合は、歯科医院で相談する際に**「今の自分の歯の状態なら、どちらがより長持ちするか」**を聞いてみるのがおすすめです。プロの診断を仰ぎつつ、ライフスタイルや予算に合わせた最適な選択をしてくださいね。