【絶対ダメ】差し歯をアロンアルファでつけるとどうなる?接着剤が招く最悪のシナリオ
「大切な予定があるのに、差し歯が取れてしまった」「歯医者に行く時間がないから、とりあえずアロンアルファ(瞬間接着剤)でくっつけてもいいかな?」
そう思ってしまう気持ちはよくわかります。しかし、結論からお伝えすると、差し歯を市販の接着剤でつける行為は、あなたの大切な歯を失うことに直結する「最もやってはいけないNG行動」です。
一時の安心を得るつもりが、取り返しのつかない事態を招き、最終的に高額なインプラント治療や抜歯を余儀なくされるケースも少なくありません。この記事では、市販の接着剤がなぜ危険なのか、それによって引き起こされる恐ろしいリスクを詳しく解説します。
1. 市販の接着剤でつけるのが「絶対NG」な3つの理由
アロンアルファなどの工業用・家庭用接着剤は、人体に使用することを想定して作られていません。お口の中で使うと、以下のような致命的な問題が発生します。
① 接着剤の成分が歯の神経(歯髄)を壊死させる
瞬間接着剤に含まれる化学成分は刺激が強く、歯の組織にとって毒性があります。象牙質の微細な管を通じて成分が奥まで浸透すると、歯の神経が炎症を起こしたり、最悪の場合、神経が死んで腐敗してしまいます。
② 微細な隙間から「細菌の温床」を作る
歯科医師は、専用のセメントを使い、隙間なく密閉して差し歯を装着します。しかし、市販の接着剤では均一に塗ることができず、必ずわずかな「隙間」が生まれます。その隙間に唾液や食べカスが入り込み、中で爆発的に細菌が繁殖。外からは見えないところで、歯の根っこが猛烈なスピードで溶けていきます。
③ 歯科医院での「再装着」が不可能になる
最も大きなデメリットはこれかもしれません。接着剤がこびりついてしまうと、歯科医院で専用の器具を使っても綺麗に除去することが困難です。無理に剥がそうとすれば自分の歯を削ることになり、元の差し歯はもう二度と使えなくなります。
2. 接着剤が招く「最悪のシナリオ」とは?
もし強引につけてしまった場合、数日から数週間後に以下のような事態が待ち受けています。
激痛と顔の腫れ: 中で繁殖した菌が原因で、根っこの先に膿が溜まる「根尖性周囲炎」を引き起こし、夜も眠れないほどの激痛に襲われます。
歯の根っこがパカッと割れる: 接着剤の厚みで噛み合わせがコンマ数ミリ狂うだけで、特定の歯に過剰な圧力がかかります。その結果、土台である自分の歯が割れ(歯根破折)、即座に**「抜歯」**が必要になります。
治療費が10倍以上に跳ね上がる: 数千円の「付け直し」で済んだはずが、抜歯後のインプラントやブリッジ治療により、数十万円の費用が必要になるケースも珍しくありません。
3. 接着剤でつけてしまった後の対処法
もし既に接着剤でつけてしまったという方は、一刻も早く以下の対応をとってください。
自分で無理に剥がそうとしない: 自分の歯まで折れる危険があります。
すぐに歯科医院に電話する: 「市販の接着剤でつけてしまった」と正直に伝えてください。早ければ早いほど、歯を残せる可能性が残ります。
痛みや違和感を無視しない: 違和感があるのは、中でトラブルが起きているサインです。
4. 差し歯が取れた時の正しい応急処置
急ぎでどうにかしたい場合は、接着剤ではなく以下の方法をとってください。
歯科用仮着剤を検討する: どうしてもという場合は、ドラッグストアなどで販売されている「歯科用」の応急処置キット(仮着材)を使用し、その日のうちに歯科医院へ行きましょう。
入れ歯洗浄剤などで清掃: 取れた差し歯は清潔に保ち、乾燥を防ぐために少量の水と一緒にケースに入れて保管してください。
ポリグリップ等の入れ歯安定剤で凌ぐ: 接着力は弱いですが、一時的な見た目維持のために「入れ歯安定剤」を薄く塗って戻す方が、接着剤を使うよりはるかに安全です(ただし、これも数時間が限界です)。
まとめ:自分の歯を守れるのはあなただけ
アロンアルファは物をつけるための素晴らしい道具ですが、あなたの「体」の一部を修復するためのものではありません。
差し歯が外れたのは、体が発信している「メンテナンスが必要」というサインです。その場しのぎの応急処置で一生の歯を台無しにするのではなく、信頼できる歯医者さんの手で、正しく確実な治療を受けてください。
早めに受診すれば、痛みもなく、安価に、そして綺麗に治る可能性が高いのです。