オーストリアの治安は?旅行や移住で知っておきたい安全対策と要注意エリア


音楽の都ウィーンやアルプスの絶景が広がるザルツブルクなど、オーストリアは世界中の旅行者を魅了する美しい国です。移住先としても人気が高く、その大きな理由の一つに「治安の良さ」が挙げられます。

オーストリアは世界平和度指数でも常に上位にランクインしており、ヨーロッパの中でも特に犯罪率が低く、女性のひとり歩きも比較的安全な国として知られています。しかし、日本と全く同じ感覚で過ごしていると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

この記事では、オーストリアの最新の治安状況から、現地で注意すべきエリア、実際に多い犯罪の手口と具体的な対策までを詳しく解説します。


オーストリアの治安状況:世界トップクラスの安全性

オーストリアの治安は非常に安定しており、殺人や強盗などの凶悪犯罪の発生率は極めて低い水準にあります。

基本的な安全度

観光地や市街地では警察によるパトロールが頻繁に行われており、公共交通機関も清潔で安全です。夜間でも中心部であれば、人通りのある明るい道を歩く分には大きな危険を感じることは少ないでしょう。

日本との違い

安全とはいえ、日本との最大の違いは**「軽犯罪(スリ・置き引き)」の多さ**にあります。暴力的な犯罪は少ないものの、観光客を狙った窃盗グループは存在します。「ここは日本ではない」という最低限の警戒心を持つことが、トラブルを未然に防ぐ鍵となります。


ウィーンや主要都市で注意すべき「要注意エリア」

ウィーンは「世界で最も住みやすい都市」に何度も選ばれていますが、一部のエリアや特定の場所では注意が必要です。

1. ターミナル駅周辺(ウィーン中央駅・西駅など)

大きな駅は多くの人が集まるため、スリや置き引きが発生しやすくなります。

  • ウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof): 近代化され明るい雰囲気ですが、深夜の駅南側や地下通路などは人通りが減るため、一人歩きは避けましょう。

  • ウィーン西駅(Wien Westbahnhof): 周辺のバインガッセ(Beingasse)などは、過去にトラブルの報告があるエリアです。

2. プラターシュテルン駅(Praterstern)周辺

巨大な観覧車で有名なプラーター公園の最寄り駅ですが、ここは地元でも注意が必要な場所として知られています。昼間は問題ありませんが、夜間は酔客やホームレスが集まりやすく、雰囲気や治安がやや不安定になることがあります。

3. 観光名所(シュテファン大聖堂、シェーンブルン宮殿など)

旧市街(1区)などの観光客が密集する場所は、スリの「仕事場」になりやすいスポットです。景色や写真撮影に夢中になっている隙を狙われるケースが目立ちます。


実際に多い犯罪手口と具体的な防犯対策

オーストリアを訪れる日本人が最も遭いやすいトラブルは、以下の3つに集約されます。

スリ・置き引き(レストランやカフェでも油断禁物)

  • 手口: レストランで椅子の背もたれにバッグをかける、カフェでテーブルの上にスマートフォンを置く、列車の網棚に貴重品を置くといった行為が狙われます。

  • 対策: 荷物は常に膝の上か、足の間に挟んで身体から離さないようにしましょう。バッグはファスナー付きのものを選び、体の前で持つのが鉄則です。

偽警官による詐欺

  • 手口: 警察官を装った人物が「麻薬捜査だ」「偽札の検査だ」と声をかけ、財布やパスポートを提示させ、その隙に現金を抜き取る手口です。

  • 対策: 本物の警察官が路上でいきなり財布の中身をチェックすることはありません。不審に思ったら「警察署へ行きましょう」と伝えるか、周囲の人に助けを求めてください。

押し売り・署名詐欺

  • 手口: 「バラをプレゼントする」と近づいてきて、受け取った瞬間に高額な代金を請求したり、ボランティアを装った署名を求め、その隙に仲間にスリをさせる手口です。

  • 対策: 知らない人から差し出されたものは受け取らず、署名やアンケートにも安易に応じないことが大切です。


快適に過ごすための「オーストリア流」マナーと注意点

自転車専用レーンに注意

オーストリア、特にウィーンでは自転車専用レーンがしっかりと整備されています。歩行者が誤ってここを歩くと、猛スピードの自転車と接触する危険があり、現地の人に厳しく注意されることもあります。足元の標識をよく見て歩きましょう。

公共交通機関の打刻

地下鉄やトラムに乗る際、検札に来た際に有効なチケットを持っていない(または打刻していない)と、高額な罰金を科されます。「知らなかった」は通用しないため、乗車ルールを事前に確認しておきましょう。

緊急時の連絡先

  • 警察:133

  • 救急:144

  • 消防:122

  • EU共通緊急番号:112(どこにかければ良いか迷った場合)


まとめ:警戒を怠らなければ最高の滞在に

オーストリアは、基本的な防犯意識さえ持っていれば、過度に恐れる必要のない非常に安全な国です。

  1. 貴重品管理を徹底する(バッグは前、荷物を放置しない)。

  2. 夜間の人通りの少ない場所を避ける。

  3. 知らない人からの不自然な声掛けには応じない。

この3点を守るだけで、トラブルの可能性はぐっと低くなります。治安の良さを過信せず、賢く安全にオーストリアの旅や生活を楽しんでください。